条件に合うデータを抽出できる数式でOR条件以外と指定する
「条件に合うデータをすべて順に抜き出す数式」を解説する10ページ目です。
ここでは、条件に合うデータをすべて順に抜き出す数式で、「どれにも当てはまらない(OR条件以外)」という形の条件にする方法を解説します。
方法は簡単なので、読めばすぐに分かります。
なお、解説の1ページ目を見るにはこちらです。
1.まずは数式の基本形を確認
まず、条件に合うデータをすべて抜き出せる数式の基本形は、次の通りです。
引数は、「抽出対象の列」、「条件式」、「条件範囲」の3つです。
OR条件以外の形にする場合には、ここから少し形が変わります。
なお、数式の基本的な作り方を見たい場合には、2ページ目を参照してください。
2.OR条件以外の条件にできる数式は
数式の形は、「条件範囲が同じ場合」と「違う場合」で異なるため、それぞれ紹介します。
2-1.条件範囲が同じ場合
始めに、「条件範囲が同じ」の場合からです。
「条件範囲が同じ」とは、複数ある条件の「条件範囲」、つまり条件に合うか判定したい範囲が同じということです。
例えば、「部署名が『総務部』でも『経理部』でもない」という条件にしたい時、判定したいのはどちらの条件も部署名が入っている範囲なので、「条件範囲は同じ」になります。
では、数式の形と例を見てみます。
2-1-1.数式の形は
「どの条件にも当てはまらない(OR条件以外)」という形にしたい場合で、条件範囲が同じとき、数式は次のようになります。
※ 比較演算子が「=」の場合
引数は、「抽出対象の列」、「条件範囲」、「条件値1」、「条件値2」の4つです。
ただ、数式がちょっと複雑なので、上の数式をコピー・貼り付けて、引数の所を直すと簡単だと思います。
なお、引数の指定の仕方は基本と変わりません。
指定の仕方の説明は、2ページ目を見てください。
2-1-2.例を確認
ひとつ例を見てみましょう。
上の表から、「部署名が『総務部』でも『経理部』でもないデータ」を抜き出した時、セルA15に入る数式は、次のようになります。
これで、「どれにも当てはまらない条件」の数式ができます。
2-2
.条件範囲が違う場合
次に、「条件範囲が違う」場合です。
「条件範囲が違う」とは、複数ある条件の「条件範囲」、つまり条件に合うか判定したい範囲が違うということです。
例えば、「部署名が『総務部』でなく、役職が『課長』でない」という条件にしたい時、判定したいのは部署名が入った範囲と役職が入った範囲となるので、「条件範囲は違う」ということになります。
では、数式の形と例を見てみます。
2-1-1.数式の形は
「どの条件にも当てはまらない(OR条件以外)」という形にしたい場合で、条件範囲が違うとき、数式は次のようになります。
※ 比較演算子が「=」の場合
引数は、「抽出対象の列」、「条件範囲1」、「条件範囲2」、「条件値1」、「条件値2」の5つです。
ただ、数式がちょっと複雑なので、上の数式をコピー・貼り付けて、引数の所を直すと簡単だと思います。
なお、引数の指定の仕方は基本と変わりません。
指定の仕方の説明は、2ページ目を見てください。
2-2-2.例を確認
ひとつ例を見てみましょう。
上の表から、「部署名が『総務部』でなく、役職が『課長』でないデータ」を抜き出した時、セルA15に入る数式は、次のようになります。
これで、条件範囲が違う場合でも「どれにも当てはまらない条件」の数式ができます。
以上、参考になれば幸いです。
なお、一連の記事の好きなページに行けるリンクはこちらです。
- 条件に合うデータ抽出 各ページへのリンクはこちら
- ◎具体例の確認と数式の概要(1/12頁)
- ◎数式の作り方(2/12頁)
- ◎数式構成の解説(3/12頁)
- ◎条件値の基本的な指定方法(4/12頁)
- ◎空白、空白以外の条件指定方法(5/12頁)
- ◎以上、以下等の指定方法(6/12頁)
- ◎含む条件、含まない条件の指定方法(7/12頁)
- ◎OR(または)条件の指定方法(8/12頁)
- ◎OR条件値を範囲指定する方法(9/12頁)
- ◎OR条件以外と指定する方法(10/12頁)
- ◎数式のQ&A(11/12頁)
- ◎空白が0になる対処法(12/12頁)