条件に合うデータを抽出できる数式でのOR条件の指定方法

「条件に合うデータをすべて順に抜き出す数式」を解説するページ目です。

 

ここでは、条件に合うデータをすべて順に抜き出す数式で、OR条件の条件値を指定できる方法を解説します。

 

方法は簡単なので、読めばすぐに分かります。

 

なお、解説の1ページ目を見るにはこちらです。

⇒1ページ目へ

1.まずは数式の基本形を確認

まず、条件に合うデータをすべて抜き出せる数式の基本形は、次の通りです。

=IFERROR(INDEX(抽出対象の列,1/LARGE(INDEX((条件式)/ROW(条件範囲),0),ROW(A1))),"")

引数は、「抽出対象の列」、「条件式」、「条件範囲」の3つです。

 

OR条件にする場合には、ここから少し形が変わります。

 

なお、数式の基本的な作り方を見たい場合には、2ページ目を参照してください。

⇒2ページ目へ

2.「同じ条件範囲」でOR条件にする方法

OR条件には2パターンあり、数式の形が少し違うので、それぞれ見てみます。

 

まずは、「OR条件同士の条件範囲が同じ場合」からです。

 

2-1.数式の形

OR条件で条件範囲が同じ場合、数式は次のようになります。

=IFERROR(INDEX(抽出対象の列,1/LARGE(INDEX(((条件範囲={条件値1,条件値2}))/ROW(条件範囲),0),ROW(A1))),"")

 

引数は、「抽出対象の列」、「条件範囲」、「条件値1」、「条件値2」の4つです(条件値が2つの場合)。

 

このように、条件範囲が同じ場合OR条件は「『{ }』を使う」ことででき、どちらかの条件に当てはまればデータを抽出できます。

 

上の数式をコピー・貼り付けて、引数の所を直すと簡単だと思います。

 

なお、引数の指定の仕方は基本と変わりません。

 

指定の仕方の説明は、2ページ目を見てください。

⇒2ページ目へ

 

2-2.数式の例

一つ例を見てみましょう。

上の表から、「部署名が『総務部』か『経理部』データ」を抜き出した時、セルA15に入る数式は、次のようになります。

=IFERROR(INDEX(A:A,1/LARGE(INDEX((($F$4:$F$9={"総務部","経理部"}))/ROW($A$4:$A$9),0),ROW(A1))),"")

3.「違う条件範囲」でOR条件にする方法

次に、「OR条件同士の条件範囲が違う場合」です。

 

3-1

.数式の形は

OR条件で条件範囲が違う場合、数式は次のようになります。

=IFERROR(INDEX(抽出対象の列,1/LARGE(INDEX((((条件範囲1=条件値1)+(条件範囲2=条件値2)-(条件範囲1=条件値1)*(条件範囲2=条件値2)))/ROW(条件範囲1),0),ROW(A1))),"")

引数は、「抽出対象の列」、「条件範囲1」、「条件値1」、「条件範囲2」、「条件値2」の5つです。

 

条件ごとの条件範囲が違う場合には、このような数式になります。

 

ちなみに、比較演算子を「=」としていますが、「>=」や「<>」など、変更しても問題ありません。

 

上の数式をコピー・貼り付けて、引数の所を直すと簡単だと思います。

 

指定の仕方の説明は、2ページ目を見てください。

⇒2ページ目へ

 

3-2

.数式の例

一つ例を見てみましょう。

上の表から、「部署名が『総務部』か、役職が『課長』のデータ」を抜き出した時、セルA15に入る数式は、次のようになります。

=IFERROR(INDEX(A:A,1/LARGE(INDEX((($F$4:$F$9="総務部")+($G$4:$G$9="課長")-($F$4:$F$9="総務部")*($G$4:$G$9="課長"))/ROW($A$4:$A$9),0),ROW(A1))),"")

これで、OR条件になります。

 

以上、参考になれば幸いです。

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