指定範囲内の数式が入ったセルの数を関数で簡単に数える方法

ここでは「数式が入ったセルの数を関数で数える方法」を紹介します。

 

数式の作り方と関数の組み合わせの意味の説明、そして活用事例も紹介します。

 

数式が入ったセルの数を数えられると、数式が誤って消えていないかの確認など、様々なことに応用できて便利ですよ。

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1.数式の形と作り方

まずは、数式の形と作り方を見てみます。

 

1-1.数式の形は

数式が入ったセルをカウントする数式の形は、次の通りです。

{=SUM(ISFORMULA(範囲)*1)}

「範囲」には、カウントしたい範囲を指定します。複数列、複数行の指定が可能です。

 

また、数式の両端にある「{ }」は、手入力ではありません。一定のキーボード操作で付けます。

 

やり方は、この後説明します。

 

1-2.数式の作り方

次に、数式の作り方を紹介します。

上の表は、黄塗りつぶしのセルに数式が入っています。

 

これをもとに、セルA2からA4の範囲の数式の入ったセルの数をカウントしてみます。

 

以下手順です。

 

(1)以下の数式をコピーし、セルに貼り付ける

【コピーする数式】

=SUM(ISFORMULA(範囲)*1)

 

(2)「範囲」の文字を消し、カウントしたい範囲を入力する

 

(3)「Ctrl」キーと「Shift」キーを押しながら「Enter」キーを押せば完了

これで「数式の入ったセルの数」が数えられるようになります。

2.数式の意味を解説

なぜこの関数の組み合わせで「数式の入ったセルの数を数える」ことができるのでしょうか?

 

ここでは、数式の意味を解説します。

上の例での数式は

{=SUM(ISFORMULA(A2:A4)*1)}

でした。

 

まず、ISFORMULA関数とは「数式であればTRUE、数式でなければFALSEを返す」関数です。

 

そのため数式が入っているセルはTRUE、入っていないセルはFALSEとなります。

 

そしてエクセルではTRUEに1を掛けてあげると「1」が返ってき、FALSEには1を掛けると「0」が返ってきます。

 

この特性を利用して1を掛け、その結果を範囲内の集計ができるSUM関数で集計します。

 

そして最後に数式を「配列数式」にします。

 

配列数式とは簡単に説明すると「本来1つのセルに対してのみ行うことを範囲に対して行えるようにする」方法です。

 

ISFORMULA関数は、通常(配列数式でない場合)1つのセルに対してしか結果を返せず、複数範囲を指定しても一番左上のセルの結果しか返してきません。

 

しかし配列関数にすることで、各セルの結果を一時的に持つことができるようになります。

 

そして最終的にSUM関数で集計することで、正しい結果が得られるようになるのです。

 

このように「範囲内の数式の数を数えたい」場合には、SUM関数とISFORMULA関数を組み合わせて配列数式にすればできるようになるのです。

3.便利な活用事例の紹介

数式の数が数えられるようになると、具体的にどのようなことに役立つのでしょうか?

 

ここでは活用事例を紹介します。

 

3-1.数式が消えていないか確認できる

例えば「もともと入れていた数式が誤って消えていないか?」確認することができるようになります。

先ほどの例を使ってセルA3に入っていた数式を消してみた時に、「数式が消えています」と表示させてみました。

 

これは、IF関数で簡単にできます。

 

セルC2に入れた数式は、

=IF(B7<>2,"数式が消えています","")

です。

 

IF関数で、「セルB7の結果が2以外であれば『数式が消えています』と表示させ、2の場合には空白を表示」としています。

 

このように、例えば複数の人が入力に携わるエクセルシートで、必要な数式が誤って消されてしまっていないかを一目で確認できるようになります。

 

以上、参考になれば幸いです。

 


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