SUBSTITUTE関数で文字列の置換を複数条件一括で行う方法
ここでは、エクセルのSUBSTITUTE関数を使った文字列の置換を、複数条件一括で行う方法を解説します。
置換をSUBSTITUTE関数で行うと、置換元は残したまま置換後の値を利用することができ、便利です。
その中で今回は、複数条件を指定してまとめて置き換える方法を説明します。
1.まずはやりたいことを確認
始めに、やりたいことを例を含めて確認します。
1-1.文字の置き換えを複数条件で行いたい
やりたいことは、「文字の置き換えを複数条件で行う」です。
「AかBのどちらかが含まれている」、「AとBのどちらも含まれている」という2つのパターンがありますが、どちらでも対応可能です。
なお、エクセルの置換機能を使って行う方法もありますが、関数を使って置き換えると、置換前の文字列を残すことができるメリットがあります。
また、条件を簡単に変えることができるのも、関数を使うメリットの一つです。
1-2.例を確認
一つ例を見てみましょう。
上の表は、A列に適当な文字列を入れたものです。大文字のAやBといった文字が入っています。
例えばこれらの文字列の中にある「Aをa」に、「Bをb」に置き換えるということを、2つまとめて行いたい、というのが「複数条件で文字列を置き換える」です。
結果、AはaにBはbに置き換えられています。なお、条件に合う文字が文字列の中に一つでも複数でもまとめて置き換えることができます。
このように変換したい文字が複数ある場合の、数式の書き方を紹介します。
2.使う関数と引数の入れ方を確認
次に、使う関数と引数の入れ方の基本を確認します。
2-1.使うのはSUBSTITUTE関数
文字の置換に使うのは「SUBSTITUTE関数」です。
SUBSTITUTE関数の数式の形は、次の通りです。
引数が4つとちょっと多いのが難点ですが、使うことで置き換えができます。
2-2.引数の入れ方の基本
各引数の入れ方の基本は、次の通りです。
- 文字列:「置き換えたい文字」を入れる
- 検索文字列:「置き換える前の文字」を入れる
- 置換文字列:「置き換え後の文字」を入れる
- 置換対象:置き換える番目を入れる(指定なしで全部になる)
似たような名称が多いので、入れ間違えないようにしましょう。
3.複数条件で置き換えられる数式は
最後に、「複数条件一括で置き換えられる数式」の形と作り方を見ます。
3-1.数式の形
まず、数式の形は次の通りです。
※ 条件が二つの場合
つまり、SUBSTITUTE関数の引数「文字列」にもう一つSUBSTITUTE関数を入れるようにします。
なので、もし条件が三つだったら数式は次のようになります。
数式が長いですが、引数の種類は3つなので難しくないですよ。
3-2.数式の作り方
では実際に数式を作ってみましょう。
条件は先ほどの例と同じように、「Aをa」に、「Bをb」に置き換えたいとします。
以下、手順です。
(1)以下の数式をコピーし、セルに貼り付ける
【コピーする数式】
(2)「文字列」の文字を消し、置き換えたい文字列を指定する
(3)「検索文字列1,2」の文字を消し、置き換える前の文字を指定する
(4)「置換文字列1,2」の文字を消し、置き換え後の文字を指定する
(5)Enterキーを押す
(6)他のセルに数式をコピーすれば完了
例えば、セルC2の数式は次のようになります。
=SUBSTITUTE(SUBSTITUTE(A2,"A","a"),"B","b")
以上、参考になれば幸いです。
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