IF関数で別シートの値を自動反映する方法|条件・真偽の場合
ここでは、IF関数で「別シートの値を自動反映する方法」を解説します。
IF関数の引数である「論理式(条件)」、「真の場合」または「偽の場合」のそれぞれで、別シートを参照できる数式の作り方です。
1.まずはやりたいことを確認
まずは、やりたいことを例を含めて確認します。
1-1.IF関数で別シートの値を自動反映させたい
やりたいことは、「IF関数で別シートの値を自動反映させる」です。
ただ、一口にそう言っても次のパターンがあります。
- 「条件値と比較する値」を別シートの値にする
- 「判定結果の値」を別シートの値にする
ここでは、この2つのやり方をそれぞれ説明します。
1-2.自動反映とは
ここで言う「自動反映」とは、「別シートの値が変わるとIF関数で参照・表示する値も変わる」ことです。
例えば、数式を作った時の別シートの値が「5」でも、後で「3」に変わればIF関数も「3」で計算する、といった形になります。
2.「条件値との比較値」を別シート参照にする
まずは、「『条件値と比較する値(判定対象)』を別シート参照にする方法」からです。
始めに基礎知識として論理式の形を確認し、その後数式の書き方を見てみます。
2-1.論理式の形の確認
論理式は、普段あまり意識しないかもしれませんが、次の順番で書きます。
判定対象→比較演算子→条件値
例えば「セルA1とB3は同じ値か?」という論理式は、次のようになります。
A1=B3
判定対象が「A1」、比較演算子が「=」、条件値が「B3」です。
そして、別シートのセルが条件と一致しているか確認したい場合、別シート参照にするのは「判定対象」です(条件値を別シート参照にすると『なにを条件にした結果か?』が分かりづらいため)。
2-2.数式の作り方
では、例を見ながら数式の作り方を確認してみましょう。
IF関数で、「Sheet1のセルA1の値が1ならば『OK』、それ以外ならば『NG』」と、Sheet2のセルA1に表示させてみます。
始めに、例に使うSheet1とSheet2の状態です。
上がSheet1です。
そしてこれがSheet2です。
数式全体の形は、次のようになります。
※ 比較演算子が『=』の場合
以下手順です。
(1)セルに「=IF(」と入力する
(2)参照したいシートをクリック後、対象のセルをクリックする ⇧ ポイント!
(3)比較演算子を入力後、条件値を入れる
(4)「,」を入力後、真の場合の値を入れる
(5)「,」を入力後、偽の場合の値を入れる
(6)「)」を入力し、Enterキーを押せば完了
ポイントは、(2)の「参照したいシートクリック→セルをクリック」です。
これで、別シート参照の形で数式が自動で作られます。
以上の手順を行うと数式は、
=IF(Sheet1!A1=1,"OK","NG")
となります。
これで、判定対象セルが別シート参照になります。
3.「判定結果の値」を別シートの値にする
次に、「『判定結果の値』を別シートの値にする方法」です。
引数の「真の場合」や「偽の場合」を別シート参照にする、とも言えます。
どちらもやり方は同じなので、ここでは「真の場合」を別シート参照にする手順を見てみます。
3-1.数式の作り方
では、実際に数式を作ってみます。
「Sheet1のセルA1が『1』なら、Sheet2のセルB2の値を表示」という数式を、Sheet1のセルC1に作ります。
以下手順です。
(1)セルに「=IF(」と入力する
(2)論理式を入力後、「,」を入力する
(3)参照したいシートをクリックし、その後対象のセルをクリック、その後「,」を入力する ⇦ ポイント!
(4)偽の場合を入力後、Enterキーを押せば完了
ポイントは、(3)の「参照したいシートクリック→セルをクリック」です。
これで、別シート参照の形で数式が自動で作られます。
以上の手順を行うと数式は、
=IF(A1=1,Sheet2!B2,"")
となります。
これで、真の場合には別シートを参照します。
4.セルの値が変わると自動反映される
エクセルでは、値が変更されると自動的に再計算されます。
しかし、万が一自動反映されない場合の対応方法も確認します。
4-1.値は自動反映される
IF関数で別シートの参照にした場合、参照元のセルの値が変わると数式の結果も自動で変わります。
つまり、「紹介した手順通り作るだけで、基本的には常に最新の値になる」のです。自動反映させるために、なにか手順が必要ということはありません。
4-2.自動反映されない時には?
もし、自動反映されない場合には、「自動計算がOFFになっている」ことが考えられます。
その場合には、「数式」タブにある「計算方法の設定」の「自動」にチェックを入れましょう。
これで、自動的に反映されるようになります。
以上、参考になれば幸いです。
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