IF関数で複数のOR条件をリスト(範囲)で指定する方法
ここでは、IF関数で「複数のOR条件をリスト(範囲)で指定できる方法」を解説します。
一度数式を作ると、セルの値を変えるだけで条件値を変えられるので、とても便利です。
1.まずはやりたいことを確認
まず、やりたいことを例を含めて確認します。
1-1.IF関数で複数のOR条件をリスト化したい
やりたいことは、「IF関数で『複数のOR条件(どれかに当てはまれば)』をリストで指定する」です。
数式の中で「=IF(OR(A1=1, A1=2,A1=3),…」などと一つ一つ書かず、もっとシンプルに、条件を範囲で指定できるようにします。
1-2.例で確認
一つ例を見てみましょう。
上の左側の表には、A列に品名が、D列に条件値が入っています。
これらの品名のうち、セルD2~D4にあるものだけに〇を付けてみます。
このように、IF関数を複数のOR条件にると、「リストのどれかに一致した場合に返す値を指定」できます。
2.数式の形と引数の入れ方
次に、数式の形と引数の入れ方を見てみます。
2-1.数式の形は
IF関数で、複数のOR条件をリスト化できる数式の形は、次の通りです。
ポイントは、次の通りです。
- 数式を、IF関数とSUM関数、TRANSPOSE関数を組み合わせた上の形にする
- 両端の「{ }」は手入力で入れない
- 数式入力後にShiftキーとCtrlキーを押しながらEnterキーを押して「配列数式」にする(「{}」が付く)
この後数式の作り方を説明しますが、特にポイントは「『{}』は手で入れず一定の操作で入れる」ところです。
これで「配列数式」になり、「{}」が付きます。
2-2
.各引数の入れ方
各引数の入れ方は、次の通りです。
(1) 判定対象
判定対象には、「条件を満たすかを判定したいセル番号」を入れます。
ここは、セル番号一つを指定します。
(2) リスト範囲
リスト範囲には、「条件値を入れた範囲」を「1列多数行」で指定します。
3.数式の作り方
先ほどの例を使って、セルD2からD4のリストを条件値に、リストにあるものに〇を左側の表につけてみます。
以下、手順です。
(1)以下の数式をコピーし、セルに貼り付ける
【コピーする数式】
(2)「判定対象」の文字を消して、「判定したいセルの番号」を入れる
(3)「リスト範囲」の文字を消して、「条件にしたい範囲」を指定する
(4)真の場合、偽の場合を入れる
(5)ShiftキーとCtrlキーを押しながら、Enterキーを押せば完了
後は、必要に応じて数式を他のセルにコピーします。
なお、コピーの際は、特に② リスト範囲が動かないように「$」で絶対参照にするようにして下さい。
ちなみに、配列数式にし忘れると「リスト範囲の一番上の条件だけで判定」されます。
数式をいじった後など、都度配列数式にしてください。
以上、参考になれば幸いです。
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