VLOOKUP関数で10番台、100番台などの条件で検索する方法
ここでは、VLOOKUP関数で10番台や20番台など「〇番台」の条件で検索する方法を解説します。
検索値の丸めに使う関数の紹介と、組み合わせ方の説明です。
1.〇番台の条件で検索するとは
まずは、VLOOKUP関数で「〇番台の条件で検索する」とはどのようなことか、例を挙げてみてみます。
上の図は、ある抽選の結果(セルA2)と、その番号に応じた賞品の判定基準(セルC2~E5)です。
そして、抽選結果の値をもとに、10番台、20番台などと1の位が丸められている判定基準から何等賞なのかを抽出したいとします。
抽選結果が普通の数値に対して、判定基準の値は丸められた値…。
この状況が、「〇番台の条件で検索する」ということです。
2.「〇番台」の条件で検索する方法
「〇番台」という条件検索は、 「ROUNDDOWN関数と組み合わせる」ことで可能です。
では、ROUNDDOWN関数とはどんな関数か、組み合わせてできることと、組み合わせ方を見てみましょう。
2-1.ROUNDDOWN関数とは
ROUNDDOWN関数とは 「任意の桁数で切り捨てができる」関数です。
ROUNDDOWN関数の数式の形は、次の通りです。
なお、引数ごとの詳細や指定の仕方は、次の通りです。
項目名 | 指定する内容 | 指定の例 |
数値 |
切り捨てをしたい値を数値かセル番号で指定 | 15またはA2 |
桁数 | 切り捨てをしたい桁数を指定 | 1 |
例えば「セルA2に入った数値『15』を『10』に丸めたい」場合、数式の形は、
=ROUNDDOWN(A2,1)
となります。
2-2.関数の組み合わせ方
では、VLOOKUP+ROUNDDOWN関数の組み合わせ方を、数式を作りながら見てみましょう。
先ほどの例を使い、セルA2の抽選結果(「15」)をROUNDDOWN関数で〇番台(「10」)に丸め、これを検索値としてVLOOKUP関数で判定基準の「〇等賞」を抽出します。
数式は、セルA5に入力します。
以下手順です。
(1)結果を表示させたいセルに「=VLOOKUP(ROUNDDOWN(」と入力し、fxボタンを押す
(2)ROUNDDOWN関数の引数ダイアログで、数値はセルA2にあるするため「A2」と、桁数は1の位を切り捨てたいため「-1」と入力する
(3)数式バーの「VLOOKUP」のところをクリックする
(4)VLOOKUP関数の引数ダイアログで、範囲は判定基準が入力されている「D2:F5」、列番号は範囲の中で〇等賞が3列目のため「3」、検索方法は完全一致なので「0」と入力する
(5)「OK」ボタンを押せば完了
ポイントは「ROUNDDOWN関数のところ」です。
検索値を「ROUNDDOWN関数で一桁目切捨て」とします。
なお、ROUNDDOWN関数の「桁数」を変えれば、100番台や1,000番台といった形も可能です。
以上参考になれば幸いです。
次のページでは「VLOOKUP関数で部分一致・一部一致を検索する方法」を解説しています。
【口コミ・評判のいいExcel本の紹介】
VLOOKUP関数のその他の記事はこちらです。
- VLOOKUP関数その他の記事はこちら
- ◎基本的な使い方
- ◎「以上/未満」の条件指定の仕方
- ◎〇番台の条件にする方法
- ◎部分一致の条件指定の仕方
- ◎別シートから値を抜き出す方法
- ◎別ブックから値を抜き出す方法
- ◎数式コピーで横方向の値を簡単に取得する方法
- ◎2番目、3番目以降の値を抽出する方法
- ◎#N/Aエラーになる3つの原因と対処方法
- ◎#REF!エラーになる原因と対処方法
- ◎#VALUE!エラーになる原因と対処方法
- ◎空白を0ではなく空白で表示する2つの方法
- ◎「IF(ISERROR(VLOOKUP」の意味と使い方
- ◎IFERROR関数とVLOOKUPの組み合わせ方
- ◎空白でもエラーでも空白で表示する方法
- ◎複数条件にする方法
- ◎セルや範囲を固定しコピーのズレを防ぐ方法
- ◎文字列を条件にする方法
- ◎列番号の意味と指定の仕方