SUM関数で掛け算と合計をまとめて行う方法|作業セルなし

ここでは、ExcelのSUM関数で、掛け算と合計をまとめて行う方法を解説します。

 

通常は、掛け算した結果を表示させるセルがあり、それらをSUM関数で合計します。

 

しかし紹介する方法は、掛け算結果用のセルの必要なく、合計まで求めることができます。

1.まずはやりたいことを確認

まずは、やりたいことを例を含めて確認します。

 

1-1.掛け算を合計したい

やりたいことは、「掛け算したものを合計する」です。

 

A列の3行目とB列の3行目、A列の4行目とB列の4行目…という「行単位」で掛け合わせ、その結果を合計します。

 

1-2.例で確認

言葉だけでは分かりづらいので、一つ例を見てみましょう。

上の図は、商品ごとの「単価」と「個数」から「購入金額の総額」を計算した表です。

 

D列に「商品ごとの購入金額」を出しているため、総額はD列を合計することで出せます。

 

しかし、ケースによってはD列のような商品ごとの購入金額を表示させずに、一気に「購入金額の総額」を求めたい時もあるでしょう。

 

そんな時に使える方法です。

2.SUM関数で掛け算を合計するやり方

次に、SUM関数で掛け算を合計するやり方を見てみます。

 

2-1.数式の形

SUM関数で掛け算したものを合計する場合、数式の形は次の通りです。

{=SUM((範囲1)*(範囲2)…)}

掛け合わせたい範囲を列ごとにカッコ内で指定し、掛け合わせます。

 

そのため、範囲が2つの時、3つの時の形は、それぞれ次のようになります。

【範囲が二つの場合】

{=SUM((範囲1)*(範囲2))}

【範囲が三つの場合】

{=SUM((範囲1)*(範囲2)*(範囲3))}

なお、「{ }」は「配列数式」をあらわすもので、手入力ではなく一定の操作で付けます。付け方は、この後説明します。

 

2-2.数式の作り方

では、先ほどの例を使って数式を作ってみましょう。

 

(1)「=SUM(」と入力する

 

(2)「(」入力後、「掛け算したい一つ目の範囲を指定」する

 

(3)「)*(」入力後、「掛け算したい二つ目の範囲を指定」する

 

(4)ShiftキーとCtrlキーを押しながらEnterキーを押せば完了

結果、数式は次のようになります。

{=SUM((B2:B4)*(C2:C4))}

 

これで、掛け算と合計がまとめてできます。

3.SUMPRODUCT関数を使った方法

続いて、SUM関数以外の方法も見てみます。

 

3-1.使う関数は「SUMPRODUCT関数」

関数は、SUMPRODUCT関数を使います。SUMPRODUCT関数は、「掛け算したものを合計できる」関数です。

 

まさに「やりたいことができる関数」と言えますが、SUM関数と比べて使われる頻度が少ないので、使い方を知らないといった場合もあるでしょう。

 

3-2.数式の形

SUMPRODUCT関数を使って掛け算を合計する場合、数式の形は次の通りです。

=SUMPRODUCT(範囲1,範囲2…)

掛け合わせたい範囲を「,」で区切って指定します。

 

3-3.数式の作り方

では、先ほどの例を使って数式を作ってみましょう。

 

(1)「=SUMPRODUCT(」と入力する

 

(2)「掛け算したい一つ目の範囲を指定」する

 

(3)「,」を入力する

 

(4)「掛け算したい二つ目の範囲を指定」する

 

(5)Enterキーを押せば完了

セルD5に入れた数式は、次の通りです。

=SUMPRODUCT(B2:B4,C2:C4)

 

数式の中に「*」がないのは違和感がありますが、作り方は簡単です。

 

以上、参考になれば幸いです。

 


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