COUNTIFS関数で以上・以下の範囲・期間指定を条件にする

ここでは、エクセルで数値の範囲や日付の期間を条件にする方法を解説します。

 

範囲や期間を条件にしてカウントするには、COUNTIFS関数が便利で、その使い方や条件の指定の仕方を知れば、できるようになります。

1.COUNTIFS関数で使う比較演算子の一覧

まずは、以上や以下の条件にするときに使う記号(比較演算子)から確認します。

 

COUNTIFS関数で「以上」や「以下」などの条件にしたい時に使う比較演算子は、次の4種類です。

演算子 意味 検索条件への入力の例
 >  超える  ">2"(2を超える)or A1(セルA1に条件値の場合)
 <  未満  "<2"(2未満)or A1(セルA1に条件値の場合)
 >=  以上  ">=2"(2以上)or A1(セルA1に条件値の場合)
 <=   以下  "<="2(2以下) or A1(セルA1に条件値の場合)

なお、条件値の指定方法は「数式に直接入力」「セル参照」の2種類あります。

 

指定方法をどちらにするかで数式の書き方が違ってくるので、この後それぞれ確認します。

2.数値の範囲指定をする方法

では、まずは数値の範囲のカウントの仕方からです。

 

COUNTIFS関数を使ったカウントの仕方を、条件値を数式に直接入力するケースとセル参照のケースに分けてみてみましょう。

 

2-1.条件値を数式に直接入力する場合

COUNTIFS関数を使って数値の範囲指定をする時、条件値を数式に直接入力する場合には、以下の2つのルールがあります。

2つのルール
  • 比較演算子→数値の順に指定する
  • 全体を「"(ダブルクォーテーション)」で囲む

数式は、例えば次のようになります(カウントしたい範囲が「A2:A11」の場合)。

条件の例 使う比較演算子 数式の例
3を超え7未満 >と< =COUNTIFS(A2:A11,">3",A2:A11,"<7")
3以上7未満 >=と< =COUNTIFS(A2:A11,">=3",A2:A11,"<7")
3を超え7未満 >と<= =COUNTIFS(A2:A11,">3",A2:A11,"<=7")
3以上7以下 >=と<= =COUNTIFS(A2:A11,">=3",A2:A11,"<=7")

 

【数式を使った例】

なお、ダブルクォーテーションで囲まないと「入力した数式は正しくありません」とエラーになるので注意してください。

 

2-2.条件値をセル参照する場合

対して、条件値をセル参照する場合には、以下の3つのルールがあります。

3つのルール
  • 比較演算子→セル番号の順に指定する
  • 比較演算子のみを「"(ダブルクォーテーション)」で囲む
  • 比較演算子とセル番号を「&」でつなぐ

数式は、例えば次のようになります。

条件の例 使う比較演算子 数式の例

セルC2の数値超えセルD2の数値未満

>と<

=COUNTIFS(A2:A11,">"&C2,A2:A11,"<"&D2)

セルC2の数値以上セルD2の数値未満

>=と<

=COUNTIFS(A2:A11,">="&C2,A2:A11,"<"&D2)

セルC2の数値超えセルD2の数値以下

>と<=

=COUNTIFS(A2:A11,">"&C2,A2:A11,"<="&D2)

セルC2の数値以上セルD2の数値以下

>=と<=

=COUNTIFS(A2:A11,">="&C2,A2:A11,"<="&D2)

 

【数式を使った例】

なお、正しくダブルクォーテーションで括らないと「入力した数式は正しくありません」とエラーになるので注意してください。

3.日付の期間指定をする方法

次に、日付の期間のカウントの仕方です。

 

COUNTIFS関数を使ったカウントの仕方を、条件値を数式に直接入力するケースとセル参照のケースに分けてみてみましょう。

 

3-1.条件値を数式に直接入力する場合

COUNTIFS関数を使って日付の期間指定をする時、条件値を数式に直接入力する場合には、以下の2つのルールがあります。

2つのルール
  • 比較演算子→数値の順に指定する
  • 全体を「"(ダブルクォーテーション)」で囲む

数式は、例えば次のようになります(カウントしたい範囲が「A2:A9」の場合)。

条件の例 使う比較演算子 数式の例
4月3日を超え4月10日未満 >と< =COUNTIFS(A2:A9,">4/3",A2:A9,"<4/10")
4月3日以上4月10日未満 >=と< =COUNTIFS(A2:A9,">=4/3",A2:A9,"<4/10")
4月3日を超え4月10日未満 >と<= =COUNTIFS(A2:A9,">4/3",A2:A9,"<=4/10")
4月3日以上4月10日以下 >=と<= =COUNTIFS(A2:A9,">=4/3",A2:A9,"<=4/10")

 

【数式を使った例】

こちらもダブルクォーテーションで囲まないと「入力した数式は正しくありません」とエラーになるので注意してください。

 

3-2.条件値をセル参照する場合

対して、条件値をセル参照する場合には、以下の3つのルールがあります。

3つのルール
  • 比較演算子→セル番号の順に指定する
  • 比較演算子のみを「"(ダブルクォーテーション)」で囲む
  • 比較演算子とセル番号を「&」でつなぐ

数式は、例えば次のようになります。

条件の例 使う比較演算子 数式の例

セルC2の日付超えセルD2の日付未満

>と<

=COUNTIFS(A2:A9,">"&C2,A2:A9,"<"&D2)

セルC2の日付以上セルD2の日付未満

>=と<

=COUNTIFS(A2:A9,">="&C2,A2:A9,"<"&D2)

セルC2の日付超えセルD2の日付以下

>と<=

=COUNTIFS(A2:A9,">"&C2,A2:A9,"<="&D2)

セルC2の数値以上セルD2の日付以下

>=と<=

=COUNTIFS(A2:A9,">="&C2,A2:A9,"<="&D2)

 

【数式を使った例】

こちらもダブルクォーテーションで括らないと「入力した数式は正しくありません」とエラーになるので注意してください。

 

3-3.期間を指定をする場合の注意点

期間指定する場合には、表示はされていない「時刻」にも注意しましょう。

 

例えば、

=COUNTIFS($B$3:$B$7,">2020/1/1",~)

は、「2020年1月1日を超え~」という条件です。

 

では、この条件に当てはまるのは次のうちどれでしょう?

ア.2020年1月1日 00:00:00

イ.2020年1月1日 00:00:01

ウ.2020年1月2日 00:00:00

 

正解は2つあり、「イ」の「2020年1月1日 00:00:01」と、「ウ」の「2020年1月2日 00:00:00」です。

 

なぜなら条件の「">2020/1/1"」は、「">2020/1/1 00:00:00"」と同じ意味だからです。

 

これを踏まえてみてみると、アは「">=2020/1/1"」であれば当てはまりますが、「">2020/1/1"」では当てはまりません。ウはもちろん当てはまります。そしてイは、条件よりも1秒大きいので当てはまるのです。

 

このように日付の条件を入れる際には、表示されていない「時刻」にも気を配るようにしましょう。

 

以上、参考になれば幸いです。

 


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