excelで四捨五入してから合計する|SUMとROUND関数

ここでは、エクセルで「四捨五入してから合計」する方法を解説します。 

 

使うのはSUM関数とROUND関数で、主にその組み合わせ方と注意点です。

1.四捨五入して合計ならSUM+ROUND関数

四捨五入してから合計したいのであれば、使うのは「SUM関数」と「ROUND関数」です。

 

まずは、それぞれがどのような関数から見てみましょう。

 

1-1.SUM関数とは?

SUM関数とは「指定した範囲の合計」を返す関数です。

 

まず、SUM関数を利用する場合の数式の形は次の通りです。

=SUM(数値1,数値2…)

 

「数値」には「合計したい範囲」を入れ、「数値2」以降は飛び飛びの範囲を指定したい時だけ使います。

 

反対に言うと、ほとんどの場合「数値1」だけに範囲を入れて使われます。

 

【SUM関数を使った例】

例えば、上の「売上管理表」のA~D店の4月の売り上げを合計したい場合、数式は次のようになります。

=SUM(B4:B7)

 

これで合計が返ってきます。

 

1-2.ROUND関数とは?

ROUND関数とは「数値を指定した桁数に四捨五入」できる関数です。

 

まず、ROUND関数を利用する場合の数式の形は次の通りです。

=ROUND(数値,桁数)

 

ROUND関数の「数値」は、四捨五入したい値のことです。

 

そして「桁数」は、どの桁数で四捨五入するかを指定します。

 

【ROUND関数を使った例】

例えば、セルB2の数値「123456.789」を小数点第二位で四捨五入したい場合、数式は次のようになります。

=ROUND(B2,1)

 

これで、小数点第二位で四捨五入された値が返ってきます。

 

1-3.どのように組み合わせるか

四捨五入したものを合計したい時、SUM関数とROUND関数は次のように組み合わせます。

{=SUM(ROUND(範囲,桁数))}

1-3-1.「範囲」には「合計したい範囲」を入れる

「範囲」には、「合計したい範囲」を入れます。範囲内の数値は、四捨五入されていなくても構いません。

 

例えば、セルA3からD10までを指定したい場合には「A3:D10」と入れます。

 

1-3-2.「桁数」には「四捨五入したい桁数」を入れる

「桁数」には、「四捨五入したい桁数」を入れます。

 

例えば、小数点第二位で四捨五入したい場合には「1」と入れます。また、整数にしたい場合には「0」と入れます。

 

ここはちょっと慣れが必要なので、この後詳しく説明します。

 

1-3-3.「{ }」は「配列数式」を表す

数式にはあまり見慣れない「{ }」が付いていますが、これは「配列数式」であることを表しています。

 

「配列数式」とは、「セルごとの計算途中の値を一時的に保持できる数式」のことです。

 

「{ }」は手で入れてはいけません。数式を確定させる時に、Enterキーのみではなく、CtrlキーとShiftキーを押しながらEnterキーを押すことで付きます。

 

ここも、この後やり方を再度説明します。

2.SUM関数+ROUND関数の数式を書いてみる

では実際に、SUM関数とROUND関数を組み合わせた数式を作ってみましょう。

 

ちなみに、入力するのは「」内だけで「」は入れないでください。

 

(1)セルに半角で「=SUM(ROUND(」と入れる

 

(2)「合計したい範囲」を指定後、「,」を入力する

 

(3)桁数を指定後、「)」を2つ入力する

 

(4)合計したい範囲を入れ、その後に「),」と入れる

 

(5)CtrlキーとShiftキーを押しながらEnterキーを押せば完了

これで、範囲で指定したセルごとに四捨五入したものを合計した値が返ってきます。

3.桁数の指定の仕方

ROUND関数の「桁数」の指定の仕方は、ちょっとした慣れが必要です。

 

ケースごとの桁数の指定の仕方を、例を挙げてみてみましょう。

 

3-1.小数点以下の桁数を指定する場合

小数点以下の桁数を四捨五入したい場合は、桁数に正の数値を入力します。

 

そして、その数値は「残したい桁数」が入ります。

 

例えば「小数点第3位以下四捨五入」の場合には、小数点第2位までを残したいので、桁数は「2」となります。

別の言い方をすると、次のようになります。

 ・桁数が正の数値は、小数点以下の桁数の四捨五入という意味

 ・残したい桁数を入れる

 

3-2.整数にする場合

四捨五入して整数にしたい場合は、簡単です。

 

桁数に0を入れるといいのです。

整数にしたい場合は桁数は0、と覚えるとよいでしょう。

 

3-3.小数点以下の桁数を指定する場合

整数部分を四捨五入したい場合には、桁数に負の数値を入れます。

 

そして、その数値は「0にしたい桁数」が入ります。

 

例えば千円単位で四捨五入したい場合には、百の位まで0にしたいので、桁数は「-3」となります。

別の言い方をすると、次のようになります。

 ・桁数が負の数値は、整数部分の四捨五入という意味

 ・0にしたい桁数を入れる

 

3-4.桁数の入れ方のまとめ

ROUND関数の桁数の入れ方は、慣れが必要です。

 

正の数値は「どの桁数を四捨五入するか?(0にしたい桁数-1)」で、負の数値は「どの桁数まで0にするか?」だからです。

 

始めは戸惑うと思いますが、数値を入れてみて結果を確認しながら調整しましょう。

 

以上、参考になれば幸いです。

 


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