条件に合うデータを関数で全て抽出する数式の条件値指定方法

「条件に合うデータをすべて順に抜き出す数式」を解説する4ページ目です。

 

ここでは、条件に合うデータをすべて順に抜き出す数式での、条件値の指定の仕方を解説します。

 

方法は簡単なので、読めばすぐに分かります。

 

なお、解説の1ページ目を見るにはこちらです。

⇒1ページ目へ

本記事はアフィリエイト広告を含みます

1.まずは数式と条件式の基本形を確認

始めに、数式と条件式の基本形を確認します。

 

1-1.数式の基本形は

数式の基本形は、次の通りです。

=IFERROR(INDEX(抽出対象の列,1/LARGE(INDEX((条件式)/ROW(条件範囲),0),ROW(A1))),"")

条件値は「条件式」の中で指定する項目です。

 

1-2.条件式の基本形は

条件式は、基本的に次の順で書きます。

条件範囲 → 比較演算子 → 条件値

 

例えば、

$A$1:$A$8=10

といった感じです(条件範囲は『$』を付けて絶対参照にします)。

 

そのため、数式の形は次のようにも書けます。

=IFERROR(INDEX(抽出対象の列,1/LARGE(INDEX((条件範囲→比較演算子→条件値)/ROW(条件範囲),0),ROW(A1))),"")

「条件範囲」には、条件との一致を判定したい範囲を1列指定します。

 

「比較演算子」には、「=」や「<>」、「>=」などの記号を指定します。

 

「条件値」には、数値や文字列などで直接、またはセル番号を指定します。

 

例えば、条件値の指定でよく間違ったり迷ったりするのが「日付」や「時間」です。

 

セルに入れた値を条件値に指定する場合には難しくないのですが、数式に直接入れる場合には、一定のルールに沿う必要があります。

 

ここでは、そのルールについて触れます。

2.様々な条件値の指定の仕方

先にふれたように、条件値の指定の仕方には、「数式内に直接入れる」方法と「値の入ったセル番号を入れる」方法の2種類があります。

 

それぞれでルールが違うので、見てみましょう。

 

2-1.条件値を数式内に直接入れる場合のルール

まずは、条件値を数式内に直接入れる場合からです。

 

条件値の種類は、「文字列」、「数値」、「日付」、「時刻」がありますが、数値だけ書き方が違います。

 

2-1-1.文字列や日付、時刻の書き方

条件値に文字列や日付、時刻を指定する場合には、「"」で囲みます。

 

例えば、次のようになります。

文字列や日付、時刻の書き方
  • 文字列:$A$1:$A$8="総務部"
  • 日付:$A$1:$A$8=DATEVALUE("2021/4/1")
  • 時刻:$A$1:$A$8=TIMEVALUE("8:00")

「"」で囲わないとエラーになるので、注意しましょう。

 

2-1-2.数値の書き方

条件値に数値を指定する場合には、そのまま書きます。

 

例えば、次のようになります。

数値の書き方
  • 数値:$A$1:$A$8=10

「"」で囲ってしまうと、「文字列の10」という意味になり、正しい結果が返ってこないので、注意しましょう。

 

2-2.条件値にセル番号を入れる場合のルール

次に、条件値にセル番号を入れる場合のルールです。こちらはシンプルです。

 

セルに入った値を条件値にする場合、値が文字列でも数値でも日付でも時刻でも、セル番号をそのまま入れます。

 

例えば、次のようになります。

 ・$A$1:$A$8=$B$1(B1に条件値が入っている場合)

 

ただし、この場合には「$」を付けて絶対参照にします。

 

条件値を変えるのが簡単になるので、基本的にはセル番号を入れて条件値を指定したほうが使いやすいです。

 

このように、条件値は入れ方や種類によって、「"」で囲むものとそうでないものがあることに気をつけましょう。

 

以上、参考になれば幸いです。

⇒ 次ページ「空白/空白以外の指定方法」へはこちら

4
5
6
7
8

口コミ・評判のいいExcel本の紹介】


Top